2019年7月に発生した京アニ放火●人事件は36人が死亡、32人が重軽傷を負う大惨事となりました。4年の歳月の後、2023年9月5日にこの事件の裁判員裁判もスタートしています。
これまでのところ青葉被告からは謝罪の言葉もありません。 裁判の注目点は「判決で極刑が出るかどうか?」となります。この記事では「判決が出る日」「青葉被告は心身喪失?心身耗弱?」「ご遺族への謝罪」「裁判で極刑となるか?」に関して独自にまとめてみました。
※9月20日の第8回公判で、遺族に対する被告人質問が行われました。そこで青葉真司被告は「申し訳ございません。」と初めて謝罪しました。
青葉真司被告の京アニ事件の判決いつ?
今回の裁判は裁判員裁判となり全32回開かれます。初公判は9月5日に始まりましたが結審は12月13日、判決は来年2024年1月25日の予定です。
公判で3か月以上、32回という長期審理が行われます。検察官による冒頭陳述も9月「動機経緯について」10月「責任能力について」11月「量刑について」3回行われ「証拠によって証明する事実の主張」が執り行われます。
通常の裁判員裁判は3日~5日程度のようで、今回は裁判員の方にも大きな負担を背負って裁判を担っていただいています。
裁判員の方々も長丁場で大変だと思います。
青葉被告は心身喪失?心身耗弱(しんしんこうじゃく)
今回の裁判での争点は「事件当時、刑事責任能力があったかどうか?あった場合はその程度」になるようです。キーワードは「心神喪失」と「心神耗弱(しんしんこうじゃく)」です。
【心神喪失】
・精神の障害により、「物事の是非や善悪を識別する能力」とそれに従い「行動できる能力」を欠いた状態をいいます。
・心神喪失の場合は、責任能力がないとされ犯罪に該当する行為を行っても、無罪とされます。
【心神耗弱】
・精神の障害により、「物事の是非や善悪を識別する能力」とそれに従い「行動できる能力」が著しく低い状態をいいます。
・心身耗弱の場合は、責任能力が十分ではないものの、責任能力がないとはされません。犯罪は成立して無罪にはなりませんが、刑罰が軽くなります。
刑法39条で「心神喪失者の行為は罰しない」「心神耗弱者の行為は刑を減刑する」ことは任意ではなく義務にあたるようです。
ここは非常に理解しにくい、共感しにくいと感じます。「36人●亡になって、責任能力が完全でないと●刑にならないの?」と感じてしまいます。納得できないです。
では最終的に責任能力の有る無しの判断は誰がするのでしょう?
答えは責任能力の有無は裁判所が判断するとこうことです。
裁判所の裁判長が「責任能力の有無を判断する」のです。もちろん原告、被告とも判決に対し不服ならば控訴できます。
青葉被告は未だ遺族の方に謝罪していない
青葉真司被告は「妄想に支配されていた」と供述し無罪を主張しているようです。
「闇の人物、ナンバー2という警察、公安に尾行され狙われていた」などのキーワードを使用しての話も報道されています。
青葉被告は犯行直前に10分ほど京アニ建物の路地に座り込み犯行を実行するか?しないか迷ったようです。その時「自分のような悪党でも、少しですが良心は残っており、良心の呵責はあった」と語っています。
青葉被告は未だに亡くなられた方々の遺族の方に謝罪していないようです。供述で「良心の呵責はあった」と話すのであれば、まず謝罪してほしいと切に思います。ご遺族の方々もやりきれないでしょう。
※(最新ニュース)9月20日の第8回目公判で、京都アニメーションの総作画監督だった寺脇(池田)晶子さんの夫による被告人質問が行われました。「放火殺人の対象に家族や子供がいることを知っていたのか?」の質問に対し、青葉真司被告は「申し訳ございません。そこまで考えていなかった。」と初めて謝罪しました。
極刑の可能性?
判決で青葉真司被告が「心神喪失」や「心神耗弱」ではなく、責任能力が完全であったと裁判所が判断すれば極刑の可能性はあるでしょう。
「36人死亡して32人が重軽傷を負った大事件」ならば普通に考えれば「極刑判決」を予想する人が多いと思います。私もそうです。
ただし青葉被告の責任能力の有無は裁判所が判断するのです。裁判所がどう判断するか?が注目されます。
まとめ
この記事では「京アニ放火●人事件の裁判で極刑は出るのか?出ないのか?」「判決の日はいつなのか?」「青葉被告はご遺族に謝罪しているか?」等裁判のポイント等をまとめてみました。
公判はまだ続いており今後明らかになる事実も多いと思われます。まだまだ裁判の行方から目が離せません。
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